50代で起業。営業経験ゼロの私が直面した壁
CloudLab代表の岩森です。私は50代で起業し、地元京都・亀岡の中小企業や建設業者さん向けに、ホームページ制作、DX推進、AI活用、業務効率化といったIT支援を提供しています。
正直にお話しすると、私は営業が得意なタイプではありません。これまでの人生で、飛び込み営業やテレアポといった経験は一切ありませんし、知らない方に連絡を取るのも、今でもかなり緊張します。起業するにあたり、この「営業」という壁にどう向き合うかは、大きな課題でした。
創業当初は、創業セミナーで知り合った方や、既存の知り合い経由でご相談いただくケースがほとんどでした。もちろん、これは大切な繋がりであり、今後も大切にしていきたいものです。しかし、それだけではどうしてもご相談の数に限界があり、事業として売上を伸ばしていく上で、新しい顧客獲得の導線が必要だと痛感していました。
営業経験がない私が、営業のプロフェッショナルと同じフィールドで真っ向勝負しても、なかなか勝機は見出せません。そこで、私は「売り込む営業」ではない、別の戦略を模索し始めました。
「売り込まない」営業戦略としての士業連携
私が今、特に可能性を感じているのが、地元の士業の先生方との連携です。
行政書士、司法書士、税理士、社会保険労務士といった士業の先生方は、事業者が事業を始める際や、事業を運営していく上で、必ずと言っていいほど最初に相談する「入り口」に立っておられます。
例えば、
- 行政書士さんには、建設業許可の取得や電気工事業登録、外国人雇用の手続きといった相談が寄せられます。
- 司法書士さんには、会社設立や法人化、登記に関する相談が来ます。
- 税理士さんや会計事務所さんには、開業後の会計処理や税金に関する相談が。
- 社会保険労務士さんには、従業員の雇用や助成金活用、労務環境整備の相談が持ち込まれます。
これらの相談は、事業者が「これから事業を本格的に動かしていくぞ」という、まさにそのタイミングで発生するものです。そして、その手続きが終わった後、あるいは並行して、必ずと言っていいほどITやWebに関する課題が浮上してきます。
士業連携で解決できる中小企業の課題とCloudLabの役割
具体的な例を挙げてみましょう。
ある行政書士さんのもとで建設業許可を取得できた事業者さんがいたとします。許可が取れて、さあ事業を本格化しよう!となった時に、次にどんな課題が出てくるでしょうか?
- 「会社の顔となるホームページがない」
- 「Googleマップに表示されるGoogleビジネスプロフィールが未整備で、地域での検索に引っかからない」
- 「名刺やチラシ、パンフレットといった基本的な販促物が足りない」
- 「お客様からの問い合わせ導線が弱く、電話やメール以外の連絡手段がない」
- 「SNS(Instagramなど)やLINE公式アカウントをどう活用すれば良いか分からない」
- 「見積書や請求書が未だにExcelや紙のままで、管理が大変」
- 「顧客管理の仕組みがなく、過去の取引履歴や対応状況が把握しにくい」
- 「日々の事務作業に時間がかかり、もっと効率化したい」
これらの課題は、事業者が事業を回していく上で、かなり自然に出てくるものです。そして、まさにここに私たちCloudLabが貢献できる余地があると考えています。
行政書士さんが許認可や行政手続きを支援し、その後をCloudLabが引き継ぎ、ホームページ制作、Googleマップ対策、問い合わせ導線の構築、システムを活用した業務効率化、AI導入による事務処理軽減などを支援する。お客様から見れば、事業を立ち上げる土台作りから、その後の事業運営を円滑にするIT基盤まで、ワンストップで相談できるため、非常にありがたいはずです。
行政手続きとIT支援は異なる領域ですが、事業者さんにとってはどちらも「事業を前に進めるための土台」という点で共通しています。だからこそ、士業の先生方と私たちのようなIT支援会社が連携することは、非常に自然で理にかなっていると私は考えています。
士業の先生方との信頼関係の築き方
では、実際に士業の先生方とどのように連携を進めていけば良いのでしょうか。
私が最も大切だと考えているのは、「最初から『仕事ください』という姿勢で臨まないこと」です。当然、私自身も仕事が欲しいという気持ちはありますが、いわゆる「クレクレモード」でアプローチしてしまうと、相手に引かれてしまう可能性があります。いきなり「共同商品を作りましょう」とか「お互い紹介し合いましょう」といった話を持ちかけるのは、少し重すぎるかもしれません。
まずは、ご挨拶させていただき、相手の先生がどのようなお仕事をされているのか、どのようなお客様が多いのか、そしてお人柄を知ることから始めるべきだと考えています。
- どんな業種のお客様がメインなのか(建設業者さん、電気工事業者さん、一人親方、法人など)
- 許認可取得後、お客様は何に困っているのか(集客、採用、事務処理など)
こうしたことを丁寧にヒアリングした上で、「もしその領域でお困りでしたら、弊社でこんな形でお手伝いできるかもしれません」と、自然な流れでCloudLabの支援内容をお伝えする。このアプローチが、最も誠実で、かつ長期的な信頼関係に繋がると思っています。
私たちからも、許認可や行政手続きに関する相談が直接来た際には、信頼できる士業の先生方をご紹介することができます。お客様にとっては、ITだけでなく、行政手続きや税務、労務といった専門分野についてもワンストップで相談できるため、満足度が高まるでしょう。士業の先生方にも仕事をご紹介できるので、まさに「Win-Win」の関係を築けると考えています。
まずは相互紹介からで十分です。その上で信頼関係が深まれば、将来的には「建設業開業支援パック」のような共同サービスも視野に入ってくるかもしれません。許認可からホームページ制作、SNS導線作りまで一連の支援を任せられるサービスがあれば、お客様は「ここにお願いすれば一通り揃う」という安心感を得られ、高いサービス満足度に繋がるはずです。
営業が苦手な一人社長へ。地道な繋がりが未来を創る
一人社長の営業は、単に自分のサービスを「どう売るか」だけではありません。自分のサービスが必要になる「少し手前の場所」にいる方たちと、しっかりと信頼関係を築くことも、立派な営業活動の一つだと私は感じています。
50代で起業し、営業経験がない私だからこそ、無理に売り込むよりも、お客様の課題が自然な形でこちらに流れてくる「導線作り」が非常に重要だと考えています。士業の先生方との連携は、まさにその一つの形です。
もちろん、すぐに目に見える成果に繋がるとは限りません。特に、起業したばかりで実績が少ないうちは、士業の先生方も大切なお客様をご紹介するのに慎重になるのは当然です。だからこそ、地道に実績を積み、信頼を築いていく時間が必要です。
しかし、こうした地道な繋がり作りこそが、実績がまだ少ない一人社長の会社にとって、非常に重要な礎になると信じています。営業が苦手だと感じている同世代の起業家や、これから起業を考えている方にとって、私のこの考え方が何かの参考になれば幸いです。
CloudLabは京都・亀岡を拠点に、中小企業のIT活用・AI導入・ホームページ制作を支援しています。事業のIT化やデジタル化でお悩みでしたら、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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