こんにちは、CloudLab代表の岩森です。
50代で起業して以来、日々さまざまな学びを経験しています。
今回は、先日とある地域の中小企業様へ業務改善やAI活用、経営ダッシュボードの提案に伺った際の、私の反省と気づきをお話しさせてください。
「社長の時間は戦略に」から始まった提案
以前からご縁のある建設系の企業様へ、再度の提案に臨みました。
前回の感触が今ひとつだったため、今回は入念にデモを作り込み、プレゼン資料も練り直して準備万端のつもりでした。
最初は社長室で、経営者である社長お一人に説明する機会をいただきました。
私は経済学の「比較優位」の理論を使い、社長の時間の大切さを訴えました。
「社長は営業から現場の職人仕事、事務作業まで何でもこなせるかもしれません。しかし、それをすべて一人で抱え込むのではなく、得意な部分をスタッフに任せてきたからこそ、今の会社の成長があるはずです。
それと同じように、IT活用やシステム導入といった専門的な部分は、社内で抱え込まずに外部にアウトソーシングすることで、社長ご自身の時間を、より重要な戦略立案や新規事業の構想に充てていただきたい。CloudLabはその土台作りをお手伝いできます」
というストーリーで、社長の業務負担軽減と、会社全体の成長への貢献を熱心に語りました。
突然の「全員参加」で気づいた視点のズレ
私の話の途中で、社長から「ちょっと待ってください」と声がかかりました。
「この話は私だけでなく、他の幹部や現場のスタッフにも聞かせたい。場所を移動して、皆にもう一度最初から説明してくれませんか」
思わぬ展開でしたが、これはチャンスだと感じました。
大きな会議室に移動し、役員の方々や現場のスタッフの方々が揃った前で、私はもう一度プレゼンを始めました。
しかし、ここで私の大きな見落としがありました。
プレゼンのターゲットが、社長お一人から「全員」に変わったにもかかわらず、私の頭の中では「社長に向けた話」という意識が抜け落ちていなかったのです。
社長の業務がどう減るか、社長の時間がどう生まれるか、といった「社長が喜ぶであろう」抽象的なメリットばかりを強調してしまったのです。
現場のリアルな声に学ぶ、具体的な価値の伝え方
一通り説明を終えた後、現場の方々から質問が飛び交いました。
「で、結局、これを入れたら私たちの仕事、どう変わるんですか?」
「今使ってるシステムと比べて、何が違うんですか?正直、費用も高いですよね?」
「空いた時間で何を生むのか、具体的に見えないんですが……」
鋭い質問の連続に、私はハッとしました。
社長には響いたであろう「比較優位」や「経営者の時間」「成長基盤」といった言葉は、現場の皆さんにとってはまるで響いていなかったのです。
「業務効率化」「AI活用」「経営ダッシュボード」という言葉だけでは、現場で日々業務に当たっている方々には、自分事として捉えられない。投資対効果(ROI)を数値で示しても、現場の肌感覚とはズレがあることを痛感しました。
「明日から何が変わるのか」「自分たちの仕事がどう楽になるのか」という、具体的なイメージが湧く説明ができていなかった。私の提案力、プレゼン力の実力不足を突きつけられた瞬間でした。
提案の軌道修正と、次につながるヒアリング
その場で、私は提案の仕方を切り替えました。
「今回は社長のお話を元に組み立てた提案でしたので、現場の皆様の視点が足りていなかったことを痛感しています。つきましては、次回、皆様お一人おひとりの具体的な課題や、『こうしたい』という想いを、ぜひヒアリングさせていただけませんか」
すると社長は快諾してくださり、さらにこう付け加えられました。
「ただ時間短縮するだけでなく、その短縮できた時間をどう使うか、従業員の方々から引き出すようなヒアリングをお願いしたい。上から言われたことをやるのではなく、従業員自身が『こうしたい』とボトムアップで上がってくる改善提案こそが、今、会社に必要なんだ」
社長の言葉に、私は深く感銘を受けました。
そして最後に、社長から嬉しいフォローの言葉をいただきました。
「今回の提案内容はとても良かった。あなたの能力は変わっていると感じた。そして、この提案書は一度送ってほしい。じっくり読ませてもらい、もしかしたら『ここはこうしてほしい』と要望を伝えるかもしれない。その話が出たら、契約にかなり前向きになっていると思ってくれて構わない」
この言葉には、心からホッとしました。正直、今回はもうお役御免かな、とかなり不安な気持ちでプレゼンに臨んでいたからです。
50代起業家としての成長と、今後の挑戦
50代での起業は、毎日が学びの連続です。
今回の経験を通じて、私は経営者と現場、それぞれの視点に合わせた提案の重要性を痛感しました。
抽象的なメリットだけでなく、具体的な「自分事」として捉えられる価値を伝えることの難しさと大切さ。
CloudLabは、地域の中小企業様のIT活用・AI導入を支援する上で、このような「現場のリアルな声」に耳を傾け、本当に価値のあるソリューションを提供できる存在でありたいと改めて強く思いました。
今回のヒアリングを経て、具体的な契約に繋げられるよう、さらに気を引き締めて臨む所存です。
もしこれが実現すれば、CloudLabにとってホームページ制作だけでなく、システム開発やIT支援における大きな実績となります。その期待を裏切らないよう、全力で取り組んでまいります。
CloudLabは京都・亀岡を拠点に、中小企業のIT活用・AI導入・ホームページ制作を支援しています。今回の私のように、IT導入の具体的な進め方や、社内のDX推進でお悩みでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。現場の課題に寄り添い、貴社に最適な解決策を一緒に見つけ出すお手伝いをさせていただきます。
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