← ブログ一覧へ戻る
営業・事業づくり

エンジニア単価の呪縛を捨てる。地方中小企業に寄り添うIT支援へ方針転換した理由

CloudLab代表の岩森です。

事業を進める中で、「これまでの考え方や営業戦略を根本から見直さなければならない」と痛感する出来事がありました。

これまで私は、無意識のうちに「エンジニアの単価」にこだわりすぎていました。「月にこれだけ稼働するなら、最低でもこの金額にならなければ合わない」という原価思考に落ち込んでいたのです。しかし、その基準のまま地方の中小零細企業に向き合っていても、一生商品は売れないという現実にぶち当たりました。

今回は、私が直面した価格設定と営業戦略の課題、そしてそこからの学びについて等身大でお話しします。

「エンジニア単価」が通じるのは大企業やスタートアップだけ

いわゆる「エンジニア単価」を支払えるのは、潤沢なIT予算を持つ大企業や上場企業、あるいはITシステム自体が事業の生命線であるスタートアップ企業が中心です。そうした環境であれば、システム開発やコンサルティングに対する高額な月額単価も正当な投資として成立します。

しかし、私が本当に力になりたいと考えているのは、京都・亀岡をはじめとする地域に根ざした中小零細企業や個人事業主の皆様です。

中小零細企業では、ITに割ける予算は限られており、会社全体の売上規模も大企業とは異なります。そのような事業者様の「財布」に向き合うべきなのに、IT業界の相場感やエンジニア単価をそのまま持ち込んでも、会話は噛み合いません。

実際にこれまでも、「サービスの中身や提案は良いけれど、その予算は到底出せない」と言われて契約に至らないケースを何度か繰り返してしまいました。相手の現実的な予算感や相場感を十分に把握しないまま提案を出し、価格の高さで逃してしまう。これこそが私の大きな失敗パターンだったのです。

足りなかったのはITスキルではなく「営業のいろは」

価格を抑える提案にするとしても、中小企業にとっては決して安い買い物ではありません。貴重な予算を出していただく以上、相応の効果が期待できると納得していただく必要があります。

ここで私の最大の弱点が浮き彫りになりました。それは「費用対効果をしっかりと言語化し、相手が判断できる形に落とし込む営業力」が圧倒的に不足していたことです。

どれほど優れた技術や仕組みであっても、「これを入れると、業務時間がどう変わり、どれだけの費用や売上上のメリットが生まれるのか」をお客さんの目線で説明できなければ、決断はできません。「良さそうだけど、ちょっと検討します」で話が終わってしまうのは、クロージングに必要な営業の基本ができていなかったからだと反省しています。

私に必要なのは、新しく高度なITスキルを習得すること以上に、相手の立場に立った泥臭い「営業の基本」を磨くことでした。

ノウハウ集めで満足せず、現場で「打たれに行く」

営業力を高めようと勉強を始める中で、自分の嫌な癖にも気づかされました。それは、本や動画で知識を集めて満足してしまう「ノウハウコレクター」になりがちだということです。

頭の中で営業の理論を学んでも、現実のお客さんと対話しなければ何も変わりません。ノウハウに逃げて満足するのは、現実の厳しさから逃避しているのと同じです。

本当の営業力や提案力は、実際に現場へ行き、断られたり厳しい意見をいただいたりする中でしか身につきません。「この価格帯なら検討していただけるのか」「お客様が本当に困っていて、お金を払ってでも解決したい課題はどこにあるのか」。それは、現場でお客さんの声を聞き続けることでしか見えてこないのです。

「売る商材」ありきから、「課題の開示」から始まる提案へ

もうひとつ見直したのが、提案のステップです。

あらかじめ「これを売りたい」という商材を固めて提案しに行くと、相手からは「今は必要ない」「うちには合わない」で終わってしまいます。

これからは、こちらが売りたいものを押し付けるのではなく、まずはお客さんのお話をじっくり聞き、日々の業務における悩みや課題を開示していただくことから始めようと考えています。「そのお悩みであれば、当社の技術やITツールを使ってこんな解決策が提示できます」という順番で話を進めることが、地域の中小零細企業に寄り添う支援の形だと確信しました。

失敗や反省は尽きませんが、ノウハウを溜め込むだけでなく、一人でも多くの経営者様のもとへ足を運び、信頼関係を築きながら一歩ずつ前へ進んでいきます。

CloudLabは京都・亀岡を拠点に、中小企業のIT活用・AI導入・ホームページ制作を支援しています。お気軽にご相談ください。

▶ 動画で詳しく解説

この記事の内容はYouTubeでも話しています。

動画を見る →

この記事の内容を導入したい方へ

「うちの場合はどうなる?」で大丈夫です。課題整理から実装まで、伴走いたします。

無料で相談してみる