50代起業の営業戦略:弱者が『選ばれる側』で戦わないための「2:6:2の法則」
CloudLab代表の岩森です。50代で起業して以来、日々事業の立ち上げに奮闘しています。特に、これまで技術畑でキャリアを積んできた私にとって、「営業」は常に大きな課題でした。そんな起業初期の私が、ある先輩経営者の方から聞いた話が、まさに目から鱗で、私の営業に対する考え方を大きく変えるきっかけとなりました。
今回は、その「営業の2:6:2の法則」と、信用も実績もない弱者がどう戦っていくべきかについて、私の解釈を交えながらお話ししたいと思います。
起業初期の私に響いた「営業の2:6:2の法則」
私がこの話を聞いた先輩経営者は、私よりは少し年下ですが、10年以上にわたって会社を経営されてきたベテランです。その方がおっしゃっていたのが、「営業には2:6:2の法則がある」というものでした。お客さんをざっくり3つの層に分けられる、という話です。
正直なところ、当時の私はまだ売上らしい売上も立っておらず、まさに駆け出しの状態でした。だからこそ、この「弱者の戦略」とも言える考え方が、やけに腹落ちしたのだと思います。リソースが限られている私たちのような弱小企業が、どこに力を注ぐべきか、具体的な方向性を示してくれたように感じました。
最初の2割:そもそも買う気がない層
まず最初の2割は、「そもそも買う気がない層」です。どんなに素晴らしい提案をしても、今は動かない、という方々です。この層は、はっきり言って追うべきではありません。最初からターゲットから外すのが賢明です。
「お客様は全員大事」という気持ちは分かります。しかし、私たちのようなリソースが限られた弱小企業が、ここに時間や労力を費やすのは消耗するだけです。冷たく聞こえるかもしれませんが、ここは潔く諦め、次の層に目を向けるべきだと学びました。
もう一方の2割:買う気が明確で、業者を比較して選ぶ層
次に、もう一方の2割です。この層は「買う気が明確で、何が欲しいか分かっていて、複数の業者を比べて選ぶ層」です。一見すると、最も美味しそうに見えるかもしれません。すでに買う気があるのですから、アプローチすれば売上に繋がりやすいように思えます。
しかし、ここには大きな落とし穴があります。この層は、私たちが「選ばれる側」になることを求めます。彼らは複数の選択肢の中から、認知度、信用、実績などを基準に選びます。今の私には、まだそれらが圧倒的に足りません。この土俵に上がったとしても、競合他社に比べて実績がない分、「一番安いところで」という価格競争に陥るのが目に見えています。弱者が正面から大手と殴り合うようなもので、消耗戦になるのは避けられません。
残りの6割:まだ自分の課題に気づいていない層
そして、残りの6割が、私のような起業初期の弱者が取りに行くべき層だと、先輩経営者は力説されました。この層は「まだ自分の課題に気づいていない層」です。「うちは別に困ってないよ」と思っているかもしれません。
しかし、よく話を聞いてみると、実は非効率な作業に時間を無駄にしていたり、将来的なリスクを抱えていたりすることが多々あります。ここに「実はこういう課題、ありますよね?」と気づかせることができれば、状況は一変します。相手はまだ比較検討の段階に入っていないため、価格競争になりにくいのです。まさに、弱者の勝ち筋はここにあると確信しました。
弱者の戦略:なぜ「6割」を目指すべきか
先輩経営者は、「認知のある人と組んで、その肩に乗る」という、いわゆる「巨人の肩に乗る」戦略も一つの正解だと言いました。それは確かに有効な手段であり、実際に成功されている方も多くいます。しかし、私はまず自力で「6割」を取りに行きたいと考えています。
なぜなら、巨人の肩に乗るにしても、まず自分がその巨人にとって「価値のある存在」だと認めてもらわなければなりません。そのためには、やはり実績を積み上げて、自分の価値を証明する必要があります。まずは自力で実績を作り、それから次のステップを考えるのが、今の私には合っていると感じています。この「6割」の潜在層を開拓することが、CloudLabが成長していくための第一歩だと信じています。
「6割」を掴むための具体的な行動:営業の本質
では、「まだ気づいていない6割」を掴むためには、具体的にどうすれば良いのでしょうか。それは、「待っているだけではダメ」ということです。こちらから積極的に現場に足を運び、相手の話をじっくりと聞き、その中に隠れている課題を引き出し、言葉にしてあげるしかありません。
これは、ITエンジニアのような技術畑の人間が最も苦手としがちな「営業」そのものです。私自身も営業が得意なわけではありません。しかし、ここに本気で踏み込まなければ、弱者が生き残る道はない、と強く感じています。
具体的には、いきなり「こんなシステムを導入しませんか?」と提案を持っていくのではなく、まず相手の現場の作業を一つずつ丁寧にヒアリングしていくのです。「それ、毎回手でやってるんですか?」「この作業に、どれくらい時間がかかっていますか?」といった問いかけを通じて、相手が「確かにこれは面倒だな」「もっと改善できるかもしれない」と、自ら課題に気づく瞬間を引き出す。その瞬間こそが、「6割」の層に入る入り口だと私は考えています。
これは、以前お話しした「現場ヒアリング力」と地続きの話です。技術力だけでは足りません。現場で課題を聞き出し、それを解決策に繋げる力が、今の時代の中小企業には不可欠だと感じています。そして、この考え方は、私のような駆け出しの起業家だけでなく、独立したフリーランスの方々や、大手と正面から戦えないすべての中小企業に当てはまる戦略だと信じています。
現在の私の挑戦
「あなたは今、『選ばれる側』の2割で消耗していませんか?」
この問いは、私自身にも常に投げかけています。比較され、価格を叩かれ、しんどい思いをしていないか。私の今の暫定的な結論は、まずは「巨人の肩に乗る」よりも先に、自力で「6割」を取りに行く営業に賭けてみよう、というものです。これが正解かどうかは、正直まだ分かりません。しかし、やってみなければ分からない。悩みながらも、まず行動に移してみようと思っています。
CloudLabは京都・亀岡を拠点に、中小企業のIT活用・AI導入・ホームページ制作を支援しています。地域に根ざしたパートナーとして、貴社の「まだ気づいていない課題」を見つけ、最適な解決策をご提案いたします。漠然としたお悩みでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
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