先日、とある社長との打ち合わせがありました。その社長は同業者向けに営業研修をされているのですが、その内容が私、岩森自身の起業経験や、CloudLabで中小企業の皆様と接する中で感じていたことに深く刺さるものでした。
特に印象的だったのは、研修に来る会社の年商規模によって、経営者のマインドブロックの形が全く違うという話です。今回は、その研修から得た学びと、私自身が感じたことをお話ししたいと思います。
座学を超え、現場で「体感」させる営業研修の力
一般的な営業研修と聞くと、会議室に集まって資料を見たり、講師の話を聞いてメモを取ったり、あるいはロールプレイングで営業トークを練習したり、といったイメージが強いかもしれません。もちろん、これらも知識や考え方を学ぶ上で大切なことです。
しかし、その社長の研修は、一歩踏み込んで「現場」に出させるというものでした。実際に住宅街を回り、ピンポンを押して、その会社のサービスを売り込む。これは単なる営業トークの練習ではありません。断られる怖さ、話を聞いてもらえない虚しさ、警戒される空気感。頭で「わかった」つもりでいたことが、いざ現場に立つと全くできないという現実を突きつけられます。
私も50代で起業し、新しい分野に挑戦する中で、この「頭でわかること」と「体でできること」の乖離は痛感してきました。知識だけでは人は変わらない。行動して、五感で感じて初めて、本質的な変化が生まれるのだと改めて感じました。
新人社員が「できる」を証明する、マインドブロック解除の妙手
さらに驚いたのは、研修の「お手本」役に入社数ヶ月の新入社員をあえて起用している点です。
ベテラン社員が華麗に営業をこなせば、「あの人だからできるんだ」と、受講者は自分への言い訳を見つけてしまいがちです。しかし、研修生とほとんどスキル差のない新人社員が、一生懸命に声をかけ、時には叱られながらも成果を出していく姿を目の当たりにすると、「こんな子たちにできることが、なぜ自分たちにできないのか」という強い問いが生まれます。
これは、まさに心理的な壁、いわゆるマインドブロックを打ち破るための巧妙な仕掛けだと感じました。プライドや経験が邪魔をして、新しい一歩を踏み出せない経営者にとって、これほど効果的な「気づき」はないでしょう。
「認知」の有無が営業力を左右する二日間
この研修は二日間で構成されており、その設計がまた秀逸でした。
一日目は、その会社の認知が全くないエリアで営業を行います。誰も社名を知らない、警戒される、話すら聞いてもらえない。ここで受講者は、認知がない状態での営業の途方もない難しさを体感します。
二日目には一転、看板やポスティングで地域に認知されているエリアで営業します。「ああ、あの会社ね」と話を聞いてもらいやすくなり、警戒心も薄れる。営業の入り口が格段にスムーズになるのです。
この二日間で、「認知がない営業の苦しさ」と「認知がある営業の強さ」を両方体感させることで、単なる営業トークの技術だけでなく、「地域での露出、ブランド、情報発信がいかに営業を助けるか」という本質的なマーケティングの重要性を腑に落ちさせる仕組みです。
そして、この体験が、研修先の会社のFC(フランチャイズ)加盟へと自然に誘導する動線にもなっているという話を聞き、その設計の深さに感銘を受けました。理屈ではなく、体感でメリットを理解させる。これは、ホームページ制作やIT活用においても、お客様に価値を伝える上で非常に参考になる考え方です。
年商規模で変化する経営者の「マインドブロック」の正体
さらに興味深かったのは、研修に来る会社の年商規模によって、経営者のマインドの持ち方が全く違うという話です。もちろん、年商が高いから偉い、低いからダメという単純な話ではありません。
ただ、売上規模によって、見えている景色、怖がるポイント、そして学びや決断に対する姿勢が大きく変わるというのは、私自身の経験とも重なる部分がありました。
年商1000万~2000万ゾーン:不安と恥が壁になる
まだ年商が小さい段階(例えば1000万〜2000万程度)の経営者の方々は、動きが慎重で、即決しにくい傾向があるそうです。
研修費用を払うこと自体に二の足を踏んだり、新しいやり方を試すこと、知らない場所に行くこと、何より「恥をかきたくない」「自分の未熟さを同業者に知られたくない」というマインドブロックが強く働くようです。これは単なるお金の問題ではなく、自己確信の不足や、失敗を恐れる気持ちが根底にあるのかもしれません。私自身も起業当初、新しいことへの挑戦には常に不安がつきまといました。
年商5000万ゾーン:成功体験がプライドの壁になる
一方、年商が5000万程度に達した会社の場合、別のマインドブロックが現れると言います。「俺もそれなりにできる」「自分のやり方でここまで来た」というプライドが強くなり、新しいやり方や他者の意見を素直に受け入れにくくなる傾向があるそうです。
これまでの成功体験が自信となり、それが時に「慢心」や「停滞」につながる。自分より上のやり方を認められない、あるいは自分のやり方を変えることで過去を否定されたくないという心理が働くのかもしれません。私も中小企業経営者として、ある程度の成果が出た時にこそ、学びを止めず、謙虚な姿勢を保つことの難しさを感じています。
年商1億以上ゾーン:学びへの素直さと迅速な決断力
さらに年商が1億円を超えるような段階になると、今度は逆に「学び」に対して非常に前向きで、決断も早い方が増えるそうです。
このレベルの経営者は、自分だけの力では限界があることを痛感し、営業の仕組み化、人材育成、マーケティングなど、常に学び続け、外部の力を借りて投資することの重要性を知っているのでしょう。多くの壁にぶつかり、それを乗り越えてきた経験から、価値があると思ったものには躊躇なく投資し、迅速に行動する。資金的な余裕だけでなく、時間と学びの価値を深く理解しているのだと感じました。
この話を聞いて、私も将来、このステージに到達できるよう、常に学び、挑戦し続けることの重要性を再認識しました。
50代起業家としての私の現在地と未来への決意
この研修の話を聞きながら、私自身、CloudLab代表の岩森吏央として、今どのステージにいるのか、どんなマインドブロックを抱えているのかを深く考えさせられました。
まだまだ事業は始まったばかりですが、「年商は小さいのに、プライドだけ5000万ゾーン」にならないよう、常に謙虚な姿勢で学び続けたいと思います。
新しい知識や技術、特にITやAIといった分野は日進月歩です。それを積極的に吸収し、私自身の事業、そしてCloudLabのお客様の事業に還元していくことが、私の使命だと感じています。私自身が学び、成長し続けることで、お客様の事業成長を力強くサポートできる存在でありたい。そう強く願っています。
今回のお話は、単なる営業研修の話に留まらず、経営者のマインド、そして事業成長のプロセスにおける様々な壁を乗り越えるヒントが詰まっていました。
CloudLabは、私自身の経験と学びを活かし、京都・亀岡を拠点に、中小企業の皆様のIT活用、AI導入、ホームページ制作を支援しています。営業力強化や事業成長にお悩みでしたら、お気軽にご相談ください。
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