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50代起業

50代で起業して直面した「自分の価値を安く売ってしまう」問題。適正な値付けは事業継続の責任だ

CloudLab代表の岩森です。

今回は、先日参加したミーティングで、私自身も深く考えさせられた「職人ほど、自分の価値を安く売ってしまう問題」についてお話ししたいと思います。この問題は、特に50代で起業し、新たな事業を軌道に乗せようとしている私にとって、避けては通れない大きな課題だと感じています。

職人気質が招く「自分の価値を安く売ってしまう」問題

先日、カーコーティング業を営むAさんと、経営コンサルタントのBさんとの3者ミーティングがありました。6時間にわたる話し合いの中で、特に印象に残ったのが、Aさんの「人の役に立ちたい」「相手が助かるならそれでいい」という言葉です。

「人の役に立ちたい」気持ちの裏にある危うさ

Aさんのように、お客様のために尽くしたいという気持ちは、ビジネスにおいて非常に大切です。実際、そうした誠実な姿勢があるからこそ、お客様からの信頼を得られるのだと思います。しかし、その気持ちには、時に危うさも潜んでいます。

「喜んでくれるなら安くてもいい」「紹介してくれた人だから今回は半額でいい」「お世話になった人だからほぼサービスでいい」。こうした対応は、その場限りでは美談かもしれませんが、もしこれを続けていくと、事業としてはかなり危険な状況に陥ります。

安売りがもたらす長期的な影響

なぜなら、自分の生活が苦しくなるだけでなく、提供している技術そのものの価値まで下げてしまう可能性があるからです。

例えば、本来30万円の価値がある仕事を、10万円で受け続けたとします。すると、お客様側からすれば「これは10万円くらいの仕事なんだな」という認識になってしまいます。さらに恐ろしいのは、これが業界全体に影響を及ぼすことです。

「あそこは10万円でやってくれた」「なんなら無料でやってくれた」という話が広まれば、他の同業者も値上げしづらくなります。結果的に、自分だけの問題ではなく、業界全体の価格競争を引き起こしかねないのです。

私自身も直面した、起業後の「値付けの壁」

これは経営コンサルタントのBさんが指摘していたことですが、正直、私自身にもかなり刺さる話でした。私も50代でCloudLabを起業して以来、ホームページ制作や業務改善、AIツール開発、先日ご紹介したPDFファイル自動仕分けツールなど、様々なものを作ってきました。

50代で起業。サービスに値段をつける葛藤

しかし、いざ自分が作ったものに値段をつけ、お客様に価格を提示するとなると、非常に迷うのです。

「これで本当にお金をもらっていいのだろうか」「まだまだ完成度が足りないのではないか」「知り合い価格にした方がいいのかな」

こうした気持ちがすぐに頭をよぎってしまいます。しかし、それをやりすぎると、結局自分で自分の首を締めることになります。

値付けは「事業を続ける責任」でもある

起業している以上、自分の生活費はもちろん、事業を続けていくための利益も必要です。さらに、次の改善や、より良いサービスを開発するためのツール、新たな設備導入といった投資の原資も確保しなければなりません。

だからこそ、値段をつけるということは、単にお金をもらう話ではなく、その事業を継続していくための「責任」でもあるのだと、今回のミーティングを通して改めて感じました。もちろん、不当に高い価格を要求して良いという話ではありません。

むしろ全く逆で、提供する価値をきちんと説明し、お客様にとって何が得になるのかを明確に示し、その上で適正な対価をいただく。これが何よりも大切なのです。

自分の「当たり前」は、顧客にとっての「価値」

ミーティングでAさんの技術や経験には非常に大きな価値があると、私とBさんは感じました。しかし、その価値をAさん自身が一番低く見積もってしまっているように見えたのです。

これは、職人気質の私にも共感できる部分です。自分にとっては当たり前にできてしまうことだから、「こんな高い値段をつけていいのだろうか」と、つい考えてしまいます。しかし、お客様にとってはそれができないからこそ、私たちに依頼してくださるのです。ここを忘れてはいけません。

自分に簡単にできることと、相手にとって価値がないことは全く別物です。今回私が一番学んだのは、まさにこの点でした。

適正な対価を受け取ることで、より多くの人を助ける

「人の役に立ちたい」という気持ちは、ビジネスの原動力として非常に重要です。しかし、安く売ることだけが人の役に立つことではありません。提供する価値を正しく届け、それに見合った対価をいただき、自分の事業を継続していくこと。

それができて初めて、私たちは長く人の役に立つことができるのだと思います。事業が拡大すれば、そのサービスや恩恵を受けられる人も増えていきます。それは「最大多数の最大幸福」ではありませんが、結果として幸せになる人が増えるという理屈が成り立つのです。

難しいからこそ、真剣に向き合うべき「値付け」

私自身、今でも値付けをするのは正直怖い面があります。しかし、これからは安くすることで自分が安心するのではなく、提供する価値をきちんと伝えることでお客様に納得していただき、その責任を負う一歩を踏み出さなければならないと強く感じています。

値付けは本当に難しい課題です。ですが、ここから逃げては、事業を続けることはできません。自分自身の価値を正しく評価し、適正な対価をいただくこと。それが、50代で起業した私たちが事業を成長させ、社会に貢献していくための大切な一歩だと信じています。

CloudLabは京都・亀岡を拠点に、中小企業のIT活用・AI導入・ホームページ制作を支援しています。事業における課題や、IT・AI導入についてお悩みでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。

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