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AI・IT活用

交流会で名刺を忘れた50代起業家が「動く名刺」とAI活用で得たもの

先日、地元の経営者の方々が集まる交流会にゲストとして参加してきました。ボーリングと懇親会という和やかな雰囲気の中、私はとんでもないミスを犯してしまいました。何を隠そう、肝心の名刺を家に忘れてきてしまったのです。

家を出る時には持ったつもりだったのですが、会場でいざ「はじめまして」の挨拶をする段になって、ポケットにもカバンにも名刺がないことに気づきました。50代の私がこのようなミスをするのは、正直かなり気まずいものです。若い頃なら「すみません、うっかりで」で済んだかもしれませんが、この年齢で初対面の経営者の皆さんの前で名刺が出せないのは、冷や汗ものでした。「またやっちゃったな」と、一瞬血の気が引く思いでした。

「岩森で検索してください」が“動く名刺”になった瞬間

もう開き直るしかありません。懇親会の自己紹介の場で、私はこう切り出しました。

「すみません、本日は名刺を忘れてしまいまして……。ただ、実はYouTubeで日々発信をしております。もしよろしければ、『岩森』で検索していただければ私のチャンネルが出てくるかと思いますので、そちらをご覧いただけると嬉しいです。ついでにチャンネル登録もお願いします!」

この自己紹介が、意外なほど皆さんの興味を引いたようでした。「YouTubeやってるんですか?」「どんな内容なんですか?」と、何人かの方はその場でスマートフォンを取り出し、本当に「岩森」と検索してくれました。「あ、出てきた!」「じゃあチャンネル登録しとくわ」と、心よく登録してくれる方もいらっしゃいました。

おそらく、紙の名刺を渡していただけでは、こうはならなかったでしょう。紙の名刺は、その場では受け取ってもらえても、家に帰れば他の何十枚もの名刺の中に埋もれてしまいがちです。私自身も、いただいた名刺を正直そうしてしまいがちです。

しかし、名前で検索して動画が出てくるというのは、受け取る側からすると、私が普段どんなことを考えて、どんな話し方をする人間なのかが、その場で伝わるわけです。顔や声、人柄など、紙の名刺一枚では伝えきれない「情報」が、動画には詰まっています。後から思えば、これはまさに“動く名刺”だと感じました。

日々コツコツと続けてきた発信が、名刺を忘れたというピンチの場面で、私の代わりに自己紹介をしてくれる存在になっていたのです。発信自体を目的にしていたわけではありませんが、結果的に自分の狙い通りに機能してくれたのは、嬉しい誤算でした。

50代の現実:記憶力の限界とAIの必要性

ただ正直に言うと、私にも弱みがあります。その場で20人近くの方とお会いしましたが、やはり全員の顔と名前を完璧に覚えることはできませんでした。途中から「あの方は、えっと、この上の……」という具合に、記憶が混ざってきてしまうのです。これは、私のような中年世代の「あるある」かもしれません。人の名前と顔が一致しないというのは、結構辛いところです。

そこで、私が頼りにしたのがIT、そしてAIです。家に帰ってから、私はAIを使って一気にフォローアップ作業をかけました。やったことは、主に以下の4つです。

AIを活用した「爆速フォロー」の具体例

  1. 名刺情報のデータベース化
    交流会でいただいた名刺は、スキャナーで読み込み、AIを使って私が顧客情報管理に使っているNotionというツールに自動登録しました。会社名、名前、連絡先といった情報を手作業で入力するのは地味に面倒な作業ですが、AIに任せることで、ミスなく効率的にデータベース化できます。

  2. 参加企業の事業内容リサーチ
    参加されていた企業さんのウェブサイトやSNSを、AIを使ってざっと調べました。どんな事業をされていて、今どんなことに力を入れているのか。これを事前に知っておくことで、次に話す機会があった時の会話の解像度が格段に上がります。この調査と情報整理も、AIが得意とする部分です。

  3. 記憶の補助線作成
    顔と名前が一致しない問題への対策として、いただいた情報や公開されているウェブページ、SNSの顔写真などをデータベース化し、記憶の補助線を作成しました。「この方は、あの時のこういう雰囲気の人」という手がかりを整理しておくことで、記憶を呼び起こしやすくなります。

  4. パーソナライズされたお礼メールの送付
    参加者の皆さんへのお礼メールも、AIに下書きしてもらいました。一人ひとりに合わせた文面をAIが作成し、私が内容を確認・調整した上で送付。これにより、定型文ではない、心のこもったお礼をスピーディーに行うことができました。

これらの作業を終えた翌日、ある参加者の方から返信が来ました。「業務効率化やデータ活用について、当社でもいずれ検討する機会があると思いますので、その際はぜひ相談させてください」という内容でした。社交辞令の一環かもしれませんが、もしそうした機会があった時に、私を思い出していただける一人になれたのではないかと感じています。

人とAIの「分業」で生まれる価値

今回の経験を通して、改めてAIにできないことと、AIに任せるべきことの線引きが明確になりました。

AIにできないこと:人付き合いの機微

交流会の場の雰囲気や空気感、ボーリングで盛り上がる感覚、そして初対面で「この人感じの良い人だな」と感じるような人間的な感覚は、やはり人間がその場にいて向き合わなければ生まれません。これはAIがどれだけ進化しても、人間の仕事だと強く感じています。

AIに任せるべきこと:地味な後処理と情報整理

一方で、その後の地味な後処理、つまり記録して調べ、整理してフォローするという部分は、AIに任せることで爆速に、そして抜け漏れなく行うことができます。まさに「分業」という考え方です。人と向き合うアナログな部分は人間が担い、その後のデジタルでできる部分はAIに任せる。

こうすることで、人間は「人と向き合うことそのもの」に集中できます。具体的には、人と会ったら、その後の「記録する」「調べる」「お礼する」という3つの作業をAIに回すだけでも、次に会った時の自分の準備は全く違ってきます。

私は今、一人で会社を経営しており、50代ということもあり、正直言って「パワー」は足りていません。しかし、このようにAIを後ろに置いておくことで、一人でも多くの人ときちんと向き合えるようになります。人数のハンデをAIが埋めてくれていると実感しています。

名刺忘れから見えた発信の重要性

今回の名刺忘れは、反省すべきミスです。しかし結果的に、これで良かったのかもしれない、とも思っています。名刺を忘れたからこそ、「YouTubeで検索してください」と伝えられ、これまで続けてきた発信が「動く名刺」として機能することを証明できました。

発信はこれからも続けていきたいと改めて強く思います。もちろん、次からは名刺をちゃんと持っていきます。さすがに毎回忘れるわけにはいきませんからね。


CloudLabは京都・亀岡を拠点に、中小企業のIT活用・AI導入・ホームページ制作を支援しています。今回の記事のようなAIを活用した営業効率化や、Webを活用した情報発信にご興味がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

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