← ブログ一覧へ戻る
ホームページ制作

提案や試作では売上にならない。「1枚の注文書」をいただくまでに学んだ起業のリアル

先日、ようやくホームページ制作の正式な注文書をいただきました。

金額の多寡以上に、今の私にとってこの1枚の注文書は非常に重く、価値のあるものでした。

起業してからここ最近の私は、提案案件からの撤退や、試作品(プロトタイプ)を作っても正式な受注に至らないといった状況が続いていました。現場で「これ、すごくいいね!」と喜ばれてもその先に進まなかったり、無料で試作を作ってお渡しした後に連絡が途絶えてしまったりと、なかなか売上につながる結果が出せていなかったのです。

「良いものを作れば売れるはずだ」「役に立つ提案をすれば仕事になるはずだ」——起業前の私は、どこかでそう甘く考えていた部分がありました。しかし、現実はそれほど単純ではありませんでした。

試作品が喜ばれても「受注」にはならない壁

実際に自分で事業を始めてみて、強く痛感していることがあります。それは「相談を受けること」「提案書を提出すること」「試作品を作って喜ばれること」と、「正式に注文書をいただくこと」の間には、想像以上に大きな壁が存在するということです。

正談の場で「面白いですね」と言っていただけても、お客様が実際にお金を払って仕事を依頼するまでには、さまざまな条件が揃わなければなりません。

  • 今、そのお客様にとって本当に必要な提案なのか
  • 提示された金額を支払うだけの納得できる理由があるか
  • 制作後も責任を持って最後までやり遂げてくれる信用があるか

商品や技術が優れているかどうかに加え、自分という人間や会社そのものが信用してもらえるかどうかが問われます。当たり前のことのようですが、事業の当事者になると、この「1円でもお金を払っていただくこと」の重みをひしひしと感じます。

「頼んでみよう」と思ってもらえるまでに重ねた対話

今回ご依頼をいただいたのは、以前から交流のある士業のAさんでした。補助金の交付決定というタイミングもあり、わざわざ事務所まで足を運んで注文書を届けてくださいました。

Aさんとは、単にWeb制作の売買関係というよりも、お互いに開業したばかりの「同期」のような距離感で何度も対話を重ねてきました。

「専門職としての信頼感をどう表現するか」
「強みである人材育成や組織づくりの経験をどう見せるか」
「最初に提示すべき適切な価格帯や、実績(商品棚)の作り方はどうあるべきか」

一方的に私が売り込むのではなく、Aさんの事業をどうすれば見込み客に届けられるのかを一緒に考えてきた時間がありました。その中で、Aさんからは私の営業スタイルや事業の見せ方についても率直なアドバイスをいただき、私自身がコンサルティングを受けているような学びの連続でした。

そうしたプロセスを経ていただいた注文書だからこそ、単なる1件の受発注以上の重みを感じています。

1枚の注文書が意味する「信用を預かる」重み

注文書は単なる紙切れではありません。「この人に任せてみよう」「自分の事業の看板となるWebサイトを託そう」と決断していただいた信用そのものです。

ホームページは納品して終わりではありません。そこに掲載されたお名前や経歴、サービス内容は、お客様のご取引先や金融機関、地域の方々の目に触れることになります。つまり、お客様のビジネスの「信用」そのものを預かっているわけです。

これまでにも歯科医院や司法書士事務所、飲食店などのサンプルサイトはいくつか制作してきました。しかし、架空のサンプルと、実際のお客様と対話を重ねて納品するWebサイトとでは、重みが全く異なります。

1件のきちんとした納品実績ができて初めて、次のお客様に「こういった制作事例があります」と胸を張って見せることができます。受注できたからと浮かれることなく、Aさんの事業に貢献できるWebサイトをきちんと完成させることが、今自分にできる最大の営業活動だと考えています。

地域の中で仕事が循環し始めた兆し

種をまいても、すぐには花が咲かない時期が続いていました。しかし、今回こうして小さな芽が出て「0が1になった」ことは、私にとって確かな前進です。

実はこの注文書をいただいたのと同じ日、Aさんからもう一つ嬉しい報告がありました。地元企業から人事・組織コンサルティングの仕事を正式に受注されたとのことでした。その最初の接点には私も少し関わらせていただいていたため、自分がつないだご縁から相手の仕事が生まれ、そのAさんから自分の仕事につながるという、地域の中での小さな「仕事の循環」を実感できた一日でもありました。

焦らず、しかし愚直に目の前のお客様と向き合いながら、次の確かな実績を積み重ねていきます。

CloudLabは京都・亀岡を拠点に、中小企業のIT活用・AI導入・ホームページ制作を支援しています。お気軽にご相談ください。

▶ 動画で詳しく解説

この記事の内容はYouTubeでも話しています。

動画を見る →

この記事の内容を導入したい方へ

「うちの場合はどうなる?」で大丈夫です。課題整理から実装まで、伴走いたします。

無料で相談してみる